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7月7日は乾しいたけの日エッセイ<No.12> あご出汁×乾しいたけ

2017年03月10日

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こんにちは。静岡県富士のだしソムリエ認定講師、鳥居 つぐよです。
 
2017年1月から、だしソムリエ協会主催の「日本料理とだし」(全3回)講座に参加しています。今日は、だしソムリエ1級講師でもある近藤 元人先生の【創作和料理 鎌倉 近藤】でいただいた、博多雑煮。この焼きあご出汁に使われていた、乾しいたけ…を主役に?…お届けします!(笑)

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1月は、プロが彩る「お正月の料理、そしてだし」と題して、「水とだし」にも大きく焦点を合てての講義とお料理☆とても興味深く、そして美味しく幸せに勉強させていただきました(*^^*)
 
日本の風土の上に、なるべくしてなった和食の文化。ここへ歴史も相まって、近藤先生のお話しのなんと興味深いこと。いちいち納得して、最後は五感で、日本人であることに喜びを感じられるところまで。 和食・だしの文化は、ホント侮れませんね!
 
さて、1月、雑煮の食べ比べは、こちらの三種。

・昆布出汁の「京の白味噌雑煮」
・鰹出汁の「江戸雑煮」
・焼きあご出汁の「博多雑煮」

7月7日は乾しいたけの日エッセイ<No.12> あご出汁×乾しいたけ

乾しいたけは、この 焼きあご出汁に、たっぷり使われていました。
 
水と温度にとことんこだわって だしを抽出する、近藤先生。焼きあごと、乾しいたけを、硬度をできるだけ下げた軟水につけて冷蔵庫で一晩おき…乾しいたけを一度取り出し、焼きあごと一晩おいたつけ汁のみ、火にかけました。
 
では【なぜ一度、乾しいたけを取り出すの?】
 
その理由は…乾しいたけの主なうまみ成分の、グアニル酸にあります。加熱途中の中温では、グアニル酸の分解酵素が出てしまうから。
 
ですから冷水で時間をかけてゆっくり戻した乾しいたけは、グアニル酸の一番適した抽出温度、85℃になったら、あらためて鍋に戻します。要は 乾しいたけを、中温に触れさせない!ということ。あとは微沸騰で、味を見ながら火をとめるタイミングを決めていらっしゃるとのことでした。

7月7日は乾しいたけの日エッセイ<No.12> あご出汁×乾しいたけ


 だしのとり方はそれぞれですが、なるほど理にかなっているなと納得。ここまで突き詰めてとったこの「焼きあご出汁」は、とてもスッキリと、そして豊かな風味で…お雑煮三杯目だったにも関わらず、ストンと私の胃に落ちていきました(笑)この組み合わせ、乾しいたけが、煮干しの香りと甘さを引き締めて、いいバランスですね…☆

ちなみに、九州地方で好まれる、この「あごだし」。これにはなんと、煮干しから抽出される イノシン酸はもちろん、グルタミン酸も含まれるとのこと!なんと、この日の【焼きあごと、乾しいたけのだし】の中で、うまみのトライアングルが完成していたとは!
 
この日は、和食の「汁をいただく」…という視点に立って、うまみを抽出するプロの技と思いに、感激の一日となりました☆

7月7日は乾しいたけの日エッセイ<No.12> あご出汁×乾しいたけ



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■文章:鳥居 嗣代(今村さんちの香りしいたけ)
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■だし生活 だしソムリエ静岡
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Posted by 今村さんちの香りしいたけ 店長つぐりん at 21:50Comments(0)  執筆
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